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2010年9月19日日曜日

彼かれは答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」ルカによる福音書10章27節



 東京爆撃隊の爆撃手であった、J・デシーザーは、捕らわれて獄中で虐遇されているときに、なぜ人間同士がこうも憎み合わなければならないのかと考え、「憎悪を真の兄弟愛に変えるキリストの教えに心が向いた」と言いました。その後、彼は宣教師として、隣人として、神の愛を伝えるために、日本に戻ってきました。最初の年には、数千人の人がイエス様を受入れたそうです。

彼かれは答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」ルカによる福音書10章27節

 「自分のように」とは、「イエスさまが、自分のために十字架に架かってくださった」ということです。神さまは、同じ犠牲愛をもって、互いに愛し合いなさいと言われました。

 真珠湾攻撃隊の隊長で淵田美津雄さんという人がいました。彼は、戦争が終わってもアメリカ人を憎み、復讐を考え、アメリカ軍に虐待された日本人の話を聞き、訴えようと思いました。ところが、アメリカの女性から温かく世話をされたという話に心を動かされます。彼女の両親は宣教師をしていましたが、スパイだと疑われ殺されました。2 人は最後の時も聖書を開き、祈りを捧げました。彼女は殺された両親の祈りに応え、憎しみの気持ちを捨て日本人のために一生懸命世話をしたのでした。淵田さんは話を聞いて、なんて美しい話だろうと感動しましたが、なぜその女性が敵国の人達に優しくできたのか分 かりませんでした。ある日、淵田さんは渋谷に出ると、一人のアメリカ人が道行く人々にパンフレットを配っていました。そこには「私は日本の捕虜でした」と題してあり、アメリカの軍曹の写真が掲載さ れてあったのです。それはかつて東京爆撃隊の爆撃手であった、J・デシーザーの入信手記でした。彼は聖書を読んでみようと思い、聖書をあちらこちらとさぐり読みをしているうちに、ルカ23:34「父 よ、彼らを赦したまえ、その為す所を知らざればなり」のところで、彼はハッと、あのアメリカの女性の話が頭にひらめいたのでした。敵を赦す愛、彼はアメリカの女性の話がはっきりと分かりました。両親の祈りに思い至ったのです。その日、彼はイエス・キリストを救い主として受け入れました。

キリストは十字架上の死をもって、愛を実現されました。友の魂を救うために、命を献げる以上の愛はありません。

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